高麗工芸社ブログ
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「奈良の大仏」に使われている金の量と金額とは
2024.08.19
「黄金に輝く光背の前で、落ち着いた佇まいを見せる「奈良の大仏」
しかし、今から約1300年前の開眼当時、奈良の大仏も全身に金が施されていて、まばゆい光を放っていたのです。
▼金で覆われた仏像
「奈良の大仏」の正式名称は、「盧舎那仏」。
宇宙そのものを体で表した釈迦如来の別名であり、「太陽」という意味もあります。
太陽である大仏が世界の隅々まで照らし、私たちに幸せへの道を示してくれる。
そのため、奈良の大仏は金で覆われ、大仏自体が光り輝くことが必要とされたのです。
▼金の量と金額とは
奈良の大仏の建造費用は、残っている記録から算出すると、人件費や材料費を含めて約3363億5000万円と言われています。
そのなかで使われたとされる金の量は、約440kg。
仮に純金だとすると、現在の価格で約57億円にもなるのです。
▼黄金の発見
大仏に必要だった440kgの金ですが、当時の日本で金は採掘されておらず、全てを輸入に頼るつもりでした。
しかし、大仏の鋳造が完成する直前。
現在の宮城県で、日本初の金が発見されたのです。
その後、金は中国に輸出されるまでになり、これによって日本が「黄金の国ジパング」と呼ばれるようになったとも。
今も昔も、金の放つ荘厳な輝きは、多くの人びとを魅了してやまないのです。