高麗工芸社ブログ
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国内最高水準の地金加工技術、業界最安値の加工料を実現
純金とプラチナ。投資対象として魅力的なのは?
2023.08.08
〇投資として魅力的な純金とプラチナ
金とプラチナは、共に希少性の高い貴金属であり、投資の観点から見ると魅力の高いものです。
共に投資対象としても人気の高い金属ですが、この二つを比較したときに投資対象としてて適切なのはどちらでしょう。
〇希少性の高いプラチナ
プラチナは金と比べて生産量、採掘量が少なく、年間で採掘される量はわずか約200tほど。
一方で、金の1年の生産量は年間2500トン前後と10倍以上違います。
さらに近年の研究では、地球上の埋蔵量もプラチナは金よりもはるかに少ないと試算されています。
〇希少性の高い金
では、希少性の高いプラチナの方が投資対象として魅力的と言えるのでしょうか。
実は単純にそう結論づけることはできません。
これは、2023年7月時点の金とプラチナの価格です。
金 :9,800円前後
プラチナ:4,700円前後
金と比較して希少性の高いはずのプラチナは、いつからか相場が逆転し、金相場の価格がプラチナの倍以上をつけることになりました。
どうしてそのような事態になってしまったのか。
その原因はプラチナと金、それぞれの用途の違いにあります。
〇プラチナ相場の不安定さ
一般的には、プラチナといえばアクセサリーを連想させますが、アクセサリーとして使用されるのは全体の35%ほど。
多数は医療器具や工業用品、自動車部品に使われています。
この、プラチナが工業用として利用されることが多いのが相場に影響を与えています。
例えば、2008年のリーマンショックでは、プラチナを多く利用する自動車産業が打撃を受け、車の売れ行きが低下した影響から、プラチナ価格が低下しました。
産業用として利用されることの多いプラチナは、経済動向の影響を受けやすく、資産としての安定性に欠けることが明らかとなりました。
〇金相場の安定性
一方で、金の需要の大部分を占めているのは宝飾品や投資としてです。
そのため、プラチナのように産業需要から受ける影響は限定的で、むしろ、インフレや有事の際にも価値が下がりにくく、資産を守ろうとする投資家たちの需要が増える傾向があります。
この資産としての金の安定性が、プラチナと比較したときの価値の逆転を招いたのです。
このように、プラチナはより特殊な需要に基づいているため、リスクが高くなる傾向があり、安定資産としての金がより好まれる傾向が高いのです。