高麗工芸社ブログ
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国内最高水準の地金加工技術、業界最安値の加工料を実現
仏具に金が使われる理由
2023.04.27
どうして仏具には金があしらわれることが多いのでしょうか。
仏具に金が使われる理由は、金が高貴で価値のある金属であると考えられているためです。
仏教においては、仏陀や菩薩などの神様が崇拝され、それを讃えるために美しい装飾品や仏具が用いられます。純金は、その美しさと輝きから、仏教の伝統的な装飾品や仏具に使用されることが多く、とくに高価な仏具や重要な仏像などには、金箔や金線、金の細工が施されることがあります。
古くは奈良時代の天平勝宝4年(752年)東大寺大仏殿の鴟尾(しびとは、瓦葺屋根の大棟の両端につけられる飾り)が金箔で輝いていたと伝えられています。
また、唐の高僧、鑑真和上によって創建された唐招提寺の廬舎那仏、千手観音など、さらには、平安時代の平泉の中尊寺金色堂、室町前期を代表する金閣寺、桃山時代の屏風など、仏教に関わる建築物や美術工芸品に多く用いられてきました。
金箔は、古来より仏具の芸術性を高めるための重要な材料として使われてきたのです。
そもそも、純金は錆びにくく、変色しにくいという特長があります。その素材の特長から、金は永遠を象徴するものと考えられてきました。
仏教の信仰においても、永遠の真理や清浄性、安定性を象徴する金色が好まれてきたのです。