高麗工芸社ブログ

金を人工的に作り出そうとする「錬金術」。
夢のようなその試みは、多くの人々を魅了してきました。

▼迷信ではなく「学問」
迷信のようなイメージがありますが、錬金術には学問としての側面もあります。
太古の昔から、多くの錬金術師たちが、金を作り出す取り組みを行いました。
その過程では多くの研究や実験が行われ、現代の化学や金属工学につながっていったのです。

▼金は人工的に作れる
1924年、日本の物理学者が「水銀を金に変換することに成功した」と発表しました。
さらに1941のアメリカでは、水銀を金とプラチナに核変換する実験に成功しています。
しかし、再現性が難しかったり、できた金が不安定な物質であったり…
完全な成功とは言えない状況でした。

▼金を作るコストが金の価格を上回る⁉
1972年には、アメリカの国立研究所で、鉛を金に変える実験が成功しました。
これは画期的な成果とされましたが、大きな問題がありました。
実験を行うためには莫大な費用が必要でした。
その費用は、生成された金の価値をはるかに超えるものだったのです。

▼金を作り出すという、夢のような錬金術。
2000年以上も前から、多くの努力と失敗が繰り返されてきました。
太古の昔から現代まで、金の荘厳な輝きは人々の心を惹きつけて止まないのです。