高麗工芸社ブログ

「住人たちは大量の金を所有しており、国王の宮殿は窓や床に至るまですべて純金でできている」

マルコ・ポーロが東方見聞録のなかで紹介した日本。
そこから日本は、「黄金の国ジパング」と呼ばれるようになりました。

▼マルコ・ポーロは日本に来ていない

13世紀の商人であり、冒険家でもあるマルコ・ポーロ。
およそ24年に渡って、アジア諸国を旅しました。
しかし、彼が日本に来たという記録はないのです。

▼伝聞で噂話がおおげさに⁉
もともと「黄金の国」は、中国の商人などが語った噂話。
その噂話は、マルコ・ポーロから東方見聞録の共同著者である小説家に伝わります。
そして、実態とはかなり違った内容となってしまったのです。

▼黄金の宮殿とは？
噂のもとになった宮殿は、「中尊寺金色堂」だといわれています。
当時の東北地方は非常に豊かで、交易が盛んに行われていました。
そのため、多くの中国人商人が東北を訪れ、黄金の宮殿を目にしていたのです。

▼豊富な埋蔵量を誇る当時の金山
東北地方が豊かさを誇れたのは、玉山金山から採掘される豊富な金のおかげでした。

東方見聞録によって、人々の憧れの地になった「黄金の国 ジパング」。
壮大な夢の詰まった黄金の話に、昔の人たちもきっと心躍らせたことでしょう。