高麗工芸社ブログ
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純金を噛むとどうなる?
2023.07.25
ある街の市長が五輪でメダルを獲得した選手の金メダルをかじり、多くの批判を浴びる出来事がありました。
金メダルは24金ではありませんが、実際に金を人間の歯でかじるとどうなるのでしょうか。
▼モース硬度
鉱物の硬さを相対的に比較する尺度に、モース硬度という基準があります。
モース硬度では、鉱物を1から10までのスケールで表し、1が最も柔らかく、10が最も硬い鉱物を示します。
地球上で3番目に硬いとされるダイヤモンドは最高硬度の10。
一方で純金のモース硬度は2.5。
純金の相対的な硬度は低く、他の多くの鉱物と比較して柔らかいといえるでしょう。
▼鉱物ごとのモース硬度
- 石膏:モース硬度2
- 純金:モース硬度2.5
- 銀:モース硬度2.7
- 大理石:モース硬度3~4
- プラチナ:モース硬度4.3
- 18金:モース硬度4.5
- 鉄:硬度4.5
- ガラス:硬度4.5~6.5
- クォーツ:モース硬度7
- サファイア:モース硬度9
- ダイヤモンド:モース硬度10
さて、純金を人間の歯でかじるとどうなるのでしょう。
人間の歯のモース硬度は5。
一方で、純金のモース硬度は2.5。
18金でも4.5です。
つまり、歯は金よりも固いため、純金を思い切り噛めば歯形がつきます。
昔は、金の真贋を見極める際に、噛んで歯型がつくかで判断していたという説もあります。
表彰式やインタビューのときに見かける、メダルを噛むしぐさは、もしかするとそれに由来しているのかもしれません。